工場・倉庫にはLEDがオススメ

コスト削減

最も注目すべきポイントはコストの側面です。LED照明は水銀灯と比較して約4倍の寿命があります。

水銀灯の交換目安が3年に1回なのに対し、LED照明は12年に1度で済みます。これにより、LED照明は長期間にわたって使用できる優れた照明です。

特に、工場のような天井が高い場所では、照明の交換には業者への依頼が必要です。LED照明の交換頻度が低いことから、関連する費用も抑えることができます。

作業環境の改善

LED照明への切り替えは、工場や倉庫で働く方々の作業環境を向上させます。職場環境の改善は生産性の向上に寄与します。

照明の熱で暑くなりにくい

LED照明は熱を発生しにくい特性があります。このため、室内の温度にほとんど影響を与えず、真夏の室内の温度上昇を抑制できるため、熱中症対策の一環となります。さらに、室内温度の上昇が抑えられることで、空調経費の節約にも寄与します。

LED照明は環境に優しい

近年、地球温暖化や公害による環境汚染が深刻な問題となっており、企業はその社会的責任を果たす一環として積極的に環境活動に参加することが求められています。環境活動への取り組みは、企業のイメージ向上と共に社会貢献の一翼を担っています。

適したLED照明の導入

高天井タイプのLED

LED照明には、高い天井に適した高天井タイプがあります。家庭用の照明が60Wで約810lmなのに対し、高天井タイプは100Wで約15,000lmと非常に明るい光を提供します。

この高い明るさにもかかわらず、LED照明は効率的であり、同じ明るさを得るためには水銀灯の場合に比べて4倍以上の電力が必要です。そのため、LED照明は非常にパワフルかつエネルギー効率が高い照明と言えます。

防塵タイプのLED

室内での製造業、特に衣料品などを生産する工場では、工場内に多くの塵や埃が発生します。このような環境では、大量の塵や埃が照明器具に蓄積し、火災のリスクが高まります。そのため、工場向けのLED照明には防塵タイプの製品があります。これにより、塵や埃が照明器具内部に侵入することなく、故障や火災の発生を防ぎます。安全性を確保するとともに、製造プロセスのスムーズな運行に寄与します。

水銀灯や蛍光灯が今後なくなる？

水銀灯は製造・輸入禁止

国連環境計画は、2009年から水銀による汚染に対する調査を開始し、その結果、水銀汚染が環境に対する高いリスクを有することが明らかになりました。この認識を受け、2013年には世界92カ国が参加した国際条約「水銀に関する水俣条約」が締結されました。

この条約に基づき、2021年以降は水銀製品に該当する電池、体温計、血圧計、電気スイッチ、そして照明器具の製造および輸入が禁止されることになります。これに伴い、工場や倉庫で使用されている一般照明用の高圧水銀ランプも禁止対象となります。

蛍光灯器具の生産終了

大手電機メーカーのパナソニックは、2019年3月に蛍光灯照明器具の製造を終了すると発表しました。

ただし、蛍光灯・HID器具の生産終了を発表したのはパナソニックだけでなく、多くの大手照明器具メーカーが2017年から2、3年以内に同様の方針を表明しています。